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GAFA イノベーションを日本で引き起こせるか

 

GAFAと呼ばれる企業が帝国を築いてから久しい。これらの企業が作るプロダクトなしには現代人は生活を日常生活を送ることが不可能になったとさえ言われ、実質この4社の寡占というのが中国を除いた世界で進行している。

今回はこれらの企業と日本企業の相違点と果たして日本企業がこれらの企業に優るものを作れるかということについて考察してみたい。

まずこの4社とマイクロソフトを合わせたGAFA+Mの企業概要について将来性の高い順に簡単にまとめる。(もちろんこれは個人の意見なのでご批判願いたい)

GAFA + M + Softbank

アマゾン

おそらくGAFA4社の中では最も将来性がある企業。ECやAWSだけでなくファッションなど様々な分野に手を出しており、世界中に物流網を確保している。新規事業開拓にも積極的で、現状で単一事業に依存していない。グーグルが失敗している規模の多角化も上手にこなし、組織力、技術力ともに相当強い。AIなどに対する巨額の研究開発投資と、失敗を学ぶ柔軟な姿勢によって順調に規模を拡大している。

 

マイクロソフト

イノベーションを起こせてはいないが、なんだかんだこれまでの荒波にも飲まれずに存続してきている(中国でも市場を抑えている)。一方で重大なバグを放置したままにするなど組織としては問題がありそうだが、単一事業の収益が25%を超えていないこと、office365がデファクトスタンダードであることを考えると、これまでどおりGAFAの下に君臨し続けるものと思われる。ビジネス客に手堅く、完全なB2Bビジネスに化ける可能性がある。

 

グーグル 

検索エンジンやYoutube、Google Mapなどを中心として、コアプロダクトが非常に強い。資金も潤沢にあり、現状では他者を圧倒する強さを誇る。他方で個人情報に依存しすぎている感もあり、多角化にも成功しているとはいえないので、コアプロダクトがコケると企業としての立て直しが効かない可能性もある。現在も将来を見据えて国家予算レベルの開発投資を行なっている。

 

アップル

ハードウェア的側面が強い企業であり、革新的な製品を出し続けないと企業として存続できない。現状でもiPhoneに依存しすぎており、全盛期と比べるとだいぶ力は落ちてしまっている。多角化の点においても、アップル製品との親和性という観点でうまくいっていない部分もある。実際にここ10年間で革新的なイノベーションを起こせたとは言いがたく、時代の変化に伴い一気に落ち目になる可能性は拭いきれない。かつて不死鳥のように蘇った企業ではあるが、ジョブズなき現在において大企業化したアップルに当時のような力が残ってるかは、現地シリコンバレーでも意見が分かれる。

 

フェイスブック

単一商品と個人情報に依存しすぎている。また重要なデータを扱っていることで国家などから制裁や規制を受ける可能性は拭いきれず、5GやIoT、ブロックチェーンなどの分散型台帳などの進展により、ビジネスモデルが崩れる可能性がある。また事業の多様性の無さではGAFAで最も劣っており、創業者ザッカーバーグへの依存度を合わせて考えると、将来的なガバナンスにだいぶ不安は残る。

 

ここで代表的な日本発メガベンチャーであるソフトバンクをあげたい。ちなみに創業者・孫正義はスティーブ・ジョブズやビルゲイツとほぼ同級生でもある。

 

ソフトバンク

日本のメガベンチャーとしては楽天と並んで巨額の額を動かしている。日本企業としては珍しく海外でも資金を運用して十分な利益を得ている。一方で、GAFAと決定的に異なるのは、何かを生み出す企業ではなく、投資会社的側面が強いことにある。黎明期より「孫正義の先見の明によって海外で流行ったものを日本で取り入れる」というビジネスモデルは大きく変わったとは言いがたく、未だに創業者依存が強い。ARMの売却などにより一時は窮地に立たされたがなんとか現在は持ち直したよう。

ざっとだがGAFAMとソフトバンクの企業概要についてまとめてみた。

 

日本とアメリカの相違

日本とアメリカの巨大テック企業をみて思うのは、日本企業はオリジナルのプロダクトを生み出せていないことにある。また仮に生み出せたとしても、日本語圏を対象としたものになり、ドメスティックなものに収まってしまう可能性が高い。そこにAmazonなどの企業がビジネスモデルを模倣して入ってきた場合、日本企業に勝算があるかどうかは怪しい。

また企業のトップもGAFAはいずれもComputer Science(計算幾何学)を専攻したコンピュータオタクであるのに対し、日本企業は孫正義含め経済人が非常に多い。つまり政治力の高さで企業内での地位が決まってしまう仕組みになっており、上層部が商品に対する理解がないと世界で戦えるサービスを生み出せない。またシリコンバレーにおいては移民などが非常に多く、多様化が進むことによってクリエイティブな発想を促進しやすくなっている。

こういった点が日本でGAFAのような企業を生み出せていない要因になっているのは間違いないと思う。日本でもかつてソニーのような企業があったが当時の勢いはないし、Winnyやトロンなどの突出した技術を潰した日本において革新的な技術が生まれるのは難しいかもしれない。

他方、GAFAを締め出している中国ではBATH(百度、アリババ、テンセント、華為)が台頭してきており、シリコンバレーにおいてもいずれ抜かされるのではないかという危機感が蔓延している。中国の場合は市場を締め切っているので特殊な例だが、中国企業が日本に進出してきた場合、両者の間で日本市場を奪われてしまう可能性がある。コロナ禍でIT業界全体は追い風とは言われているが、中国や台湾企業が昨年から今年に入ってかなり入ってきているのは事実であり、一般の人が想像する以上に実は日本人技術者の囲い込みが現在行われている(新卒の知り合いが中国のIT企業にスカウトされていた)

日本企業の可能性

かなり主観的に意見をまとめたが、現状で日本にGAFAを生み出せる力があるかどうかと言われると「ない」と答えざるを得ないのが状況ではあると思う。まず第一に技術力は言わずもがなだが、国民性ベンチャーを支援する体制がアメリカに比べて整っていない点も原因として挙げられるだろう。とはいえ可能性を秘めた企業はたくさんあるし、東京や大阪の中小企業の技術力も十分世界で戦えるレベルにある。ITとはかけ離れた分野の掛け合わせによってブレークスルーを達成する可能性は日本にも十分残っているかもしれない。政治家の理解と出る杭を打たない国民性を養うことが重要ではないかと思う。

  • 自己紹介

Yutaro

慶應義塾大学文学部4年 /TOEIC960 / Python歴2年(独学)、PHP,Javascript歴5ヶ月(業務)/ 応用情報技術者 /(⬇︎ホームリンク)

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