5年(?)の大学生活の中で結局最後まで所属していたサークルはビートルズ研究会だけでした笑。まあ振り返ってみると、三田祭係としてライブセッティングしたり、僕もちょこっとだけギター弾いてライブ出たりということで、それなりにコミットは出来てたのかな?ちなみにサークルに今年の一年生が何人入ってきたのかは知りません笑。コロナ禍でバンドが出来ないので中々厳しい状況ですが、50年近くの歴史があるのでなんとか生き残ってほしいところです。
そこで今日はそんなビートルズについて語ってみようと思います。因みにこの世代でビートルズが好きだっていう人は十中八九親の影響なんですよ。かくいう自分もそうで、母親がよくビートルズを聞いてた影響で聴き始めました。実は生まれた時からビートルズの音楽は聞いてるんです。つまりファン歴23年。
ファン歴23年と言っても、ずっと好きだったというわけではもちろんなくて、これまでもブームが訪れては去っての繰り返しでした。覚えてる限り最初に自発的に聞くようになったのが中学受験の時。塾に通っていたんですけど、毎週算数のテストがあって、そのテスト勉強の時だけビートルズを聞いてました。国語とか社会とか割と考え込まないと解けない系は、音楽を聞いてると逆に気が散っちゃうんですけど、算数みたいに作業をこなすだけみたいな科目は音楽を聞いてる方が捗るんです。(これは今でもそう)
で、2度目のブームが高校生。その頃はなぜか1人の時間が多かったので、よくiPodで通学中に聴いてました。今でも当時よく聞いていた「Let It Be」を聞くと、当時の鬱屈とした気持ちだったり、毎日使っていた駅のホームのブレーキシューの焼ける匂いが蘇ってくるようです。
高校生にもなると受験勉強を始めないといけないわけですが、大学に入ったらビートルズサークルに入ろうと既に決めてました。因みにビートルズサークルは大体どんな大学にもあるんです。(年に一回、東京六大学のビートルズサークルが集まって合同ライブを開いてます)。そして私は、一年の浪人を経て慶應のビートルズ研究会に入ることになります。
因みにですが、ビートルズ研究会ってどんなイメージがあります?オタクがビートルズについて毎日研究してそう?研究会という名がついているんで、研究系のサークルと思われるかもしれないんですが、実はれっきとしたバンドサークルで、部員もそこそこ(50名くらい?)います。僕のようにビートルズが大好きな人もいれば、洋楽もほとんど聞かないという人もいて、雰囲気としてはかなり緩めのサークルです。(飲酒強要なんてものもちろんありません)。
新歓ライブ、夏ライブ、三田祭ライブ、秋ライブなど、年に何回もライブがあって、そこに向けてサークル員は練習します。入サーの時点で、新歓ライブのバンドを組まされるので、GWという新入生をサークルに引き止めるのに最も大変な期間にもちゃんと皆んなコミットしてくれます。(男女比8:2位かな)
僕もその時はバンドは組んでて、確かTK-skymeat(?)だっけな、そんな名前のバンドを4人くらいで組んでました。ちなみに僕のパートはギターです。あんまり人には言ってないですが、ギター歴ももう5年近いんですよ笑。決して上手くはないので人前で披露することはもうありませんが。。。(FLAっていうアコギサークルにも入ってました)
どちらかというとサークルでは、三田祭係としてライブをセッティングしたり、ビートルズについてただただ語らうことの方が多かった気がします。因みにビートルズ研究会の人はもとより欧米に興味がある人が多いので、中でも文学部の人は2年時の専攻で英米文学に進む人が結構います。僕もビートルズの影響もあって、英米文学専攻に進学しました。
そんなこんなで、「自分の人生ビートルズとともにありき!」って感じなんですが、今回ブログを書こうと思い立った最大のきっかけが、ただいま人生3度目のブームが到来しているのです。前回のブームが高校生なので、それから5、6年空いてるわけですが、前回と大きく違うのが今は英語がある程度できるということ。ブログにも書きましたが、昨年英語の勉強を結構ガチでやっていたおかげで、邦訳を見ずともある程度ビートルズの歌詞について理解できるようになりました。
英語ができないとどうしてもメロディだったり、リズムの方に意識が行きがちなんですですけど、英語を理解できるようになると、必然的に歌詞にも目がいくようになります。
よく言われてるんですけど、ビートルズの歌詞って単純なんですよ。凝ったストーリー性もないし、大きな起伏があるわけでもなく、本当にただの言葉遊びみたいな。ただ比喩表現が多いので、だからと言って英語の学習教材には向いてるわけではないんですけど。。。それでもやっぱりビートルズの歌詞は直感的に理解しやすい。
英語で聞くからこそ気づける新たな発見というのもあります。せっかく英語で書かれたものを日本語に直しちゃうと、どんなに上手く訳せても原文の息遣いの3割ほどは消えちゃうと言いますからね。やっぱり英語の曲は英語で理解するに限ります。
例えばIn my Life。ビートルズの曲の中でも結構有名な方だと思うんですけど、歌詞が今の自分にはとてもよく響きます。
In my Life
There are places I remember
All my life though some have changed
Some forever not for better
Some have gone and some remain
All these places have their moments
With lovers and friends I still can recall
Some are dead and some are living
In my life I've loved them all
But of all these friends and lovers
There is no one compares with you
And these memories lose their meaning
When I think of love as something new
Though I know I'll never lose affection
For people and things that went before
I know I'll often stop and think about them
In my life I love you more
Though I know I'll never lose affection
For people and things that went before
I know I'll often stop and think about them
In my life I love you more
In my life I love you more
コロナの影響で、私たちは今大きな変革を迫られています。大学生活だってもともに過ごせず、人とのコミュニケーションが減っていき、友達を作ることすらままならない。こうして人と人との関係性が希薄になるにつれて、世の中はリアルさというものをどんどんと失っていきます。
僕自身コロナで疎遠になった友達も少なくないのですが、In my Lifeを聞いてると、そんな友人と旅行した日々だったり、コロナ禍で失わざるをえなかったものについて否応なく考えさせられます。
こうした自己解釈的な読みを可能にするのが、先ほども述べたビートルズの歌詞のシンプルだと思います。シンプルである分、自由に解釈することができます。このオープンさとでもいう開放性こそが、人の心を捉えて離さない理由の一つでもあるんじゃないでしょうか。そしてこのシンプルさに潜む哲学が、時を超え、人を超え、国境を超え、我々に伝わってくるからこそ、現代でもビートルズは愛されてる。意味のなさそのものが意味を持つような、そうした空虚な響きがビートルズの曲にはあるような気がするんです。なんかビートルズの曲を聞いてると、大きなものに包み込まれるような安心感すら感じます。
実はビートルズの活動期間って7年しかないんですけど、彼らはそんな短い期間の中でも実験的な手法を次々と試していきました。それが全てヒットしているっていうのがまたすごいんですけど、ビートルズの革新性というのは、時代が追いつく前に世間に馴染み、そこにインスピレーションされた人たちが、また新たな音楽史の潮流を作るという点で偉大でした。
今でもビートルズは多くの人に聞かれていますが、彼らの手法は時代を先取りするような革新的な存在でありながら、多くのアーティストによって模範となるような存在になりつつもあります。最初であるからこその模倣困難性というのはあると思いますが、彼らのような存在はもう出てこないのではないでしょうか。
リヴァプールで誕生した四人組バンド・ビートルズ。ポールマッカートニーが日本でライブするのも、そうそうないと思うので、次のチャンスがあったら見に行きたいです。
↓原曲ではないですが、日本語訳が一番しっくりきたので貼っておきます。