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【英語】なぜTOEIC900超えても英語が1mmも喋れないのか考察してみた

先日、飲み会で久しぶりに英語圏の方(イギリス人)とお話しする機会がったんですけど、あまりに自分が英語を喋れなくてびっくりしたことがありました。その方は日本に長くいる方だったので、それでもかなり日本人向けに優しめの英語を喋っていたと思うんですが、その時の会話の流れに入るだけの余裕はありませんでした。

TOEIC960を取得したのはもう2年前。ご存知の通りTOEICはリスニングとリーディングのみのインプット能力を図るための試験で、アウトプットに関する力は問われません。自分自身、ある程度インプット能力をつければ、スピーキングといった実用的なアウトプット能力が付随して伸びてくると考えていたのですが、どうやらそんなことはなかったようです。

 

まず現状の自身のインプット能力で言うと、

・海外ドラマは大体英語のみで理解できる(リーガル、メディカル系のぞく)

・英語版ウィキペディアで難なく情報収集できる。

・ただ洋書や英字新聞は行間で迷子になることが多い。

 

これにどのくらいアウトプット能力が付随しているかというと、

・語彙はそれなりに知っているので、つなぎ合わせるだけでなんとか意思疎通ははかれる

・ただ英語でブログはおろか、最初の書き出しすら思いつかない。

・下手したら今自分が大学で研究してる内容を説明できるかすら自信ない(かも….)

って感じです。

インプットとアウトプットにはある程度の相関関係はあるとは思いますが、どんなにインプット量を増やしてもアウトプット能力が上がってないところを見ると、ある程度切り離して考えた方がいいと思います。つまり英語が話せるようになるためにはTOEICのようなインプットに注力するだけではなく、意識的にアウトプットを訓練しないといつまで経っても喋れるようにはならないということです。

 

でも一体、なぜ..?

ではなぜインプットを鍛えたところでアウトプットが付随してこないのでしょうか?

例えば自分は海外ドラマ、FRIENDS が好きで、ほぼ毎日見ています。そこで使われる単語、例えば今日見たエピソード(S5 ep18)では Step asideという表現が出てきました。見てる側としては前後の文脈もあって、何も意識せずに「脇にそれる→役を降りる」くらいの意味に捉えられますが、果たしてそれを自分のものにして文章の中で使えるかというと相当おぼつかないです。

おそらく100回、step asideという言葉を聞いてもそれをアウトプット用に意識しないと自分のものにはできないでしょう。

 

なぜか。

それは脳の使う領域が違うからです。わかりやすくイメージすると、英語を受容する部分と、英語で発信する部分は別個のものと存在していて、聞いた単語を自分のものにするには、二つの部分をシナプスのようにして結びつける必要があるのです。プログラミングで言えば、インプットからアウトプットまでのプログラムを脳内で自分で書いてあげる必要があるのです。

例えば、「Step aside」という表現が出てきたとき、単に意味として「脇にそれる」だなと捉えるだけでは終わらず、そこから発展させて果たしてこれを他の文章で使うことができるのだろうかと考えることが重要だと思うのです。例えば相手が邪魔な時に「Please step aside(どいていただけますか?)」として使えるなというように発展させて考えることが大切なのではないかと思います。

そうすることによって、先程の二つの領域を結びつけることができ、これを繰り返していくうちに意識しなくてもインプットした単語をアウトプットとして使えるようになっていくのだと思います。(母語ではこれが自然にできているけれども、外国語として学ぶにはこの意識的な"結びつける"という作業が不可欠であるように思われます。)

 

効果的な学習法

この辺りはまだ自分自身でも手探りなのですが、まず間違いなく言えることは、インプットがある程度のレベルに達したらアウトプット中心の勉強に切り替えるべきだということです。以前、教育学者の斉藤孝先生が、「授業後に生徒に前に立って説明してもらうということを前提に授業をしたら、生徒の授業の身の入り方が格段に変わった」というようなお話をされていましたが、こうしたアウトプットを前提にしたインプットというのは非常に効果的な力を発揮します。

 

例えばオンライン英会話などアウトプットの機会を日常生活の中に組み込んだ時。スピーキングができないうちはおそらく、「自分の思ってることがうまく伝わらなかった」「あの時なんて言えばいいのか正解の表現が分からなかった」という悔しい気持ちの連続だと思います。そうした中で、英語で本を読んでる際や、ネットサーフィンをしてるときに、ふと目に入った単語が「そういえばこないだ言えなかった単語はこう言えばよかったのか」という形で目に入ることがあります。そうして目に入った単語は、通常よりも強烈な印象を残します。

 

以前、オンライン英会話で安倍晋三氏の暗殺の件を聞かれた時に「歴代最長首相」という言葉をどうやって言えばいいかわからないことがありました。その場で「Longest term of prime minister」と訳して満足していたのですが、その後ふとジャパンタイムズの記事を読んだところ「Longest Serving Prime MInister」というふうに紹介されていました。「なるほどこうやって言うのか」と、確かに比べてみれば、前者の例だとLongest termの方に主眼が置かれてPrime Ministerの存在が霞む一方で、後者の方がより日本語の語感に近いなというような形でアウトプットでの経験を通してでしか気づけない発見もありました。

適切にアウトプット(スピーキング、ライティング)ができるようになるためには、自分で英語を活用するわけですからインプットよりもはるかに英語の本質というのを理解することが求められます。そうしたアウトプットを中心に回すことで、上記の例のようにインプットの際も英語の本質の心髄気づく機会が増えてくると思うのです。


また例えばオンライン英会話を週一の習慣化してしまえば、この表現来週使ってみようという形で、英語のフレーズのストックがどんどん増えてきます。先程のstep asideの例のように、海外ドラマにはオンライン英会話で自然に使えるようなフレーズがたくさん転がっているので、そこで常に念頭に英語圏の人と話すということがあれば、普段は聞き逃していたフレーズを自分のものにする機会が増えてくると思います。

 

つまりアウトプットという、より活用的で、受け身の姿勢では対応しきれないことを目下の勉強の前方に見据えることで、インプットに対する向き合い方自体も自然に変わってくるはずです。インプットもどこかで頭打ちは必ずくると思うので、そこでアウトプットを中心に見据えることで、インプットとアウトプットの両輪で勉強が捗ってくるようになるのではないかと思います。

  • 自己紹介

Yutaro

慶應義塾大学文学部4年 /TOEIC960 / Python歴2年(独学)、PHP,Javascript歴5ヶ月(業務)/ 応用情報技術者 /(⬇︎ホームリンク)

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