Quoraとは
Quoraとは、いわゆるQ&Aサービス(ナレッジコミュニティ)で、知恵袋と同じようなものです。しかしながらちゃんと棲み分けというのはあり、Quoraサイドは
a more organized Yahoo Answers, a classier Reddit, an opinionated Wikipedia
→それは掲示板であり、より組織化されたヤフー知恵袋であり、ユーザーのこだわりがより反映されたWikipediaである"
と定義しています。
確かに私もQuoraの強みとして、発信者が実名のパターンが多いので回答にある程度の信頼がおける。また現場の人、そこに詳しい人が書いてるため、Wikipediaよりも詳しいリアルな情報でかつ、リアルタイム(即時制)がある。またベストアンサー制度がなく、全ての回答が横並びに表示され見比べることができる、こうした特徴からこの「掲示板であり、知恵袋であり、Wikipediaでもある」といった言い方は非常に言い得て妙だなと感じます。
特徴1 質問よりも回答に重きが置かれる。
Quoraでは質問よりも回答を重要視するという特徴があります。そのため質問の文字数も100文字と非常に短く設定されており、質問者はあえて匿名にされています。
他方で回答者は回答する際に自身の名前と、自分が回答する妥当性(大学で研究していた、そこで働いていた、趣味だった)というような個人情報を付け加える必要があります。
71件の回答と122件の質問をしていますが、まだまだ初心者Quoranです。
こうすることによって回答の質を担保し、他のQ&Aサービスに見られる荒らしや質の低い回答を排除するような仕組みになっています。また回答者は自分のプロフィールにブログのような形で回答の資産を積み上げていくことができるため、見てる側も気になるユーザーのプロフィールページに行って、回答履歴を楽しむということも可能なんです。
ちなみに質問者自身が回答を書くということも推奨されていて、例えば昔、私が質問した
「ティラノサウルスが現代において肉食動物として生存してた場合どのような扱いになってたでしょう?ライオンとは比べ物にならないくらい危険だと思いますが、観察ツアーなどあったと思いますか?」
というくだらない(笑)質問も回答を11件いただきまして、最終的に皆さんの回答を総合してまとめた文章を回答として自分が投稿したところ、Quora日本コミュニティの代表であるフリーデンバーグ桃紅さんからいいねをいただき、さらにWelcome to Quoraというスペースでもシェアしていただきました。↓
またこれは別の回答ですが、光栄なことに10万人にメルマガとして配信されたこともありました。
なおこうした回答はコミュニティープロパティのものとして、そのユーザーのものではなくQuoraに属することになります。この点についてもフリーデンバーグ桃紅さんより、営利目的のために利用することも可能と述べられており、自身のブログやメディアなどで勝手に活用することもOKなんです。
出典:https://qr.ae/pv5SYd (下記コメント参照)
特徴2 有名人が多い。
今では廃止されましたが、少し前までは厳格な実名制を導入していたため、回答者にこれ本当にあの有名人?みたいなこともありました。ちなみにカナダのトルドー首相は「本当にトルドー首相か証明してみて」という質問に対して、「See, It’s me(ほら、僕だよ)」とユーモアを交えて回答してます。
他にも英語版だと、バラク・オバマ氏、Facebook COOのシェリル・サンドバーグ 氏、Wikipedia創始者のジミー・ウェールズ 氏などがいまして、日本語版コミュニティですと宇宙飛行士の野口聡一さんやRuby開発者のMatzさん、MITラボ所長の伊藤穰一などが活躍しています。
日本だとエンジニア、社長、研究者といった属性の方をよくお見かけする機会が多いような気がしています。
しかしながら、検索でQuoraと打つと、サジェストで「気持ち悪い」「意識高い」と出てくるように、嫌悪感を持ってる人もいるようです。
ではなぜ嫌われるところはあるのでしょうか?
まず村が気持ち悪い。
ユニークユーザー数が世界に2億人以上いるので村というレベルではないですが、確かにQuoraユーザーには独特の意識があります。
それはBNBRというものです。
これは"Be Nice, Be Respectful(常に丁寧であり、敬意を持ちましょう)” の略でQuoraにとっては非常に重要なポリシーなんですが、Quoranはこうしたポリシーに反する人を過度に嫌う傾向にあります。
例えば知恵袋で「そんなのググれ」や「私はそうは思わないですよ」と突っかかってくる人っていると思うのですが、そういう人は大抵の場合、ユーザー側の積極的な行為によってBANされることになります。中には現在有名なQuoranの方でもペナルティで2ヶ月間停止になったという例もあるので、かなり厳しくルールが守られています。もしかしたらこの点が意識高いと言われる所以かもしれません。
また先ほど、質問よりも回答の方が重視されると述べましたが、Quora側は無差別にたくさんのユーザーを獲得しようとは考えていません。実際に日本のユーザー数を公表してしまうと、それが「質より量の数値目標」につながる恐れがあるとして、アクティブユーザー数は公表すらされてません。(フォロワー数で30万人という方がいるので、少なくともそれ以上。また読むだけで登録もしないというROMの割合が非常に多いということもわかっているため、100万人ほどユーザーはいると言われています。)
こうした村に近い意識が、若干の嫌悪感を抱かれる所以かもしれません。しかしながら、Quoraで回答を書くにあたって、制限はなく、的外れなことを書いてもそれが原因で排除されることは絶対にありません。
排除されるとすれば、それは攻撃的な物言いや差別的な言動が原因です。(私も以前、全く意図せずアップルウォッチを毀誉褒貶したとしてコミュニティに通報されてしまったことがあります💦)
特に実名制という観点(現在は廃止)は、知恵袋のようなアノニマスなコミュニティではなく、Facebookのような人と人とのリアルな繋がりを意識したものでもあります。実際にQuoraを通じてリアルな交流が始まったという方もいらっしゃり、Quoraは純粋な知的交流を求めた温かいコミュニティでもあります。
人に教えるという行為
人に教えるっていう行為は利他的に見えて実は利己的なんですよね。昔こういう質問をしたことがありました。
こちらには回答が20件つきましたが、ほとんどの方が実は利己的な行為なんですよ!ということを教えてもらいました。
確かに自分自身を振り返ってみても、後輩に物事を指南したり、友達に得意なことを教えるときは大抵気持ちがいいものです。おそらくQuoraはこうした人に教えたいという欲求を燃料にして、成り立っているんです。
登録は非常に簡単なので、ぜひみんなもQuoranへ!